ちょっと難しい通過算(麻布中学 2012年)
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列車A,B はそれぞれ一定の速さで、
並行(へいこう)する線路の上を逆向きに走っています。
ある地点を列車の先頭が通過してから
最後尾が通過するまでの時間は、A が15秒、B が20秒です。
また、A とB がすれ違うのに要する時間は18秒です。
列車A とB の速さの比と長さの比をそれぞれ求めなさい。
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ある地点を列車の先頭が通過してから
最後尾が通過するまでの時間というのは、
列車が列車の長さのキョリを進むのにかかる時間です。
A が15秒、B が20秒 かかり、
A とB がすれ違うのにかかる時間が18秒ということから、
まず、下の図1のようにすれ違う場面を考えましょう。
すれ違う地点をP とします。
すれ違い始めて15秒後、列車A は地点Pを完全に通過しますが、
列車B は地点P を通過するには20秒必要ですから、5秒分、
すなわち、列車B の長さの 1/4分は、地点Pを通過できず、
列車A と重なっています。
さらに、3秒後、すれ違い始めて18秒後は、下の図2のように
列車A と列車B の最後尾がすれ違い終わり、
3秒間に2つの列車は、それぞれ3秒分のキョリを進み、
Aの長さの3/15=1/5
Bの長さの3/20
を進んだことになります。
このキョリの合計は列車B の長さの1/4に等しいので、
下の図3のように、
列車A の長さの1/5 と列車B の長さの1/10 が等しいことになり、
列車A の長さ × 1/5 = 列車B の長さ × 1/10 より、
A の長さ : B の長さ = 1/10 : 1/5 = 1 : 2
とわかります。
次に、速さの比は、列車A は15秒、列車B は20秒で
それぞれの列車の長さを進み、
列車Bは列車Aの2倍の長さなので、
列車B は10秒で列車A と同じ長さを進むことになり、
速さの比は、同じキョリを進む時間の逆比 なので、
A の速さ : B の速さ = 10 : 15 = 2 : 3
とわかります。
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